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タゲリ

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チドリ目チドリ科
【和名】タゲリ
【学名】Vanellus vanellus(LINNAEUS1758)
レッドデータリスト
埼玉県カテゴリー=(越冬鳥)準絶滅危惧
全国カテゴリー=−

冬鳥として渡来し、本州中部以西の広い水田や河岸、池沼畔等で越冬する。一部北陸や関東北部で繁殖するものもいる。
【形態】翼上面が光沢のある暗緑色で、飛ぶと翼の先が丸く見え、ふわふわと飛ぶ。ケリとは翼の先がとがっていること、翼上面 の色彩が異なることで区別できる。
【分布】県内では、吉見町南吉見、富士見市上南畑、北本市石戸宿、さいたま市(旧大宮市)、見沼田圃等では50〜300羽もの群れが越冬していたが、近年減少が著しく数羽〜10羽程度の群れサイズとなっている。湿田地帯では数羽の越冬が認められる。
【その他】広い水田を好み越冬するが、大群の渡来地はいずれも水位の高い湿田であった。耕地整理の進捗により、こうした環境はほぼ消失し、それに伴い、少数の越冬しか見られなくなっている。水田における冬期湛水により、越冬地が増える可能性もある。
(以上、埼玉県レッドデータブック動物編2002より)

タゲリは、柳瀬川下流域(志木市・富士見市)とそこに隣接する約79haの水谷田んぼ(富士見市)の冬のスターです。
一般に警戒心が強い鳥で、観察がむずかしいのですが、範囲が限られている水谷田んぼでは比較的近くで観察できます。
ハトより少し小さめのチドリ科。毎年冬になると30〜50羽の群れで水谷田んぼに渡ってきていましたが、最近は数羽から10数羽単位となっており、富士見市南畑地区とを往き来している様子です。

1996年1月20日、水谷田んぼで撮影。

ミミズなどのエサの場所を確かめているのか、エサを地表におびき出しているのか、足で地面をたたいたり、ゆするような仕草が見られました。

タゲリは、警戒心が強いです。
水谷田んぼのタゲリたちは、散歩の人や農家の人には比較的安心していますが、それでも最低、水田1枚(1反)〜2枚分の距離が必要で、カメラや双眼鏡を持っているととくに警戒し、すぐに飛びたってしまいます。
左の写真は、 上のようなテントに身をひそめて撮りました。

飛びたつときによく「ミュウー」と子猫のような声で鳴きます。
広〜〜〜い水谷田んぼも、タゲリにとっては狭い狭い貴重な住みか。一度おどろいて飛びたつと、次に降りる場所、人や犬がいない安全なところはなかなか見つかりません。そんなときは、もーっと広い安全な場所、例えば富士見市南畑地区など、遠くに飛びさってしまいます。
近づきすぎて、タゲリを飛びたたせないように気をつけましょう。
   
たまに柳瀬川の河川敷でエサをとっていることもあります。
とくに、雪が降ったりして田んぼでエサがとれないときは、集団で川原にいるときがあります。

 
写真/文責:毛利

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