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 柳瀬川の自然エリアのお宝

 
西原斜面林

 武蔵野台地と柳瀬川低地の間にある西原斜面林

東武東上線・柳瀬川駅の近く、志木ニュータウンの東側に面した場所、志木市幸町2丁目の武蔵野台地と柳瀬川低地の境の斜面 (約6,200m2)にこの林はあります。
幸町2丁目西原地区にあるため「西原斜面林」と呼ばれています。昔から近所の子どもたちの遊び場所にもなっており、近くの志木第2小学校、第4小学校、第2中学校の子どもたちは親しみを込めて通称へび山とも呼んでいました。
樹林地が少ない志木市の住民や生き物にとってこの林はたいへん貴重なお宝です。
◆場所はこちら

 これからもずっと残ることになったよ

この林は、西原土地区画整理事業として1969年に都市計画決定、1984年に事業認可され、2005年の完成をめざして進められている工事区域に入っています。
最初の計画では、この斜面林もコンクリートの壁をつくり宅地として開発される予定でした。しかし、保全を求める市民や区画整理組合の組合員の声、採算性の問題などから計画が見直され、公園として保全されることになりました。
2000年から志木市が借りて「ふれあいの森」として公開しています。区画整理完了後には志木市に所有権が移管され、市民の森としてずっと残ります。たくさんの人達の努力によりふるさとの林を愛する思いが実現しました。

 ゴミを捨てないでね

斜面林は、昔は農家で使う木材や薪、落ち葉を手に入れる場所として手入れされていました。しかし最近は長く放置されたままになっていたため、常緑の低木やササがはびこり林床が暗くなり野草が育たなくなったり、竹林が広がり枯れた竹が倒れて荒れた印象の林になっていました。そのため、あまり罪の意識もなくゴミが捨てられたり、また、カラスがニュータウンのゴミ置き場から運んできてちらかしたりしているようです。緑の中に捨てられたゴミはとっても目立つし、気持ちよくありません。気がついたら拾ってくださいね。

 市民が手入れをしています

2002年4月、どんな管理をしたらいいのかを検討するために、エコシティ志木と埼玉県生態系保護協会志木支部のメンバー、志木市都市整備課の職員と埼玉県立自然史博物館調査員・太田和夫さんで斜面林を調査しました。
林床に春にだけ出てくる植物があったりとても貴重な場所だということが分かり、管理のしかたも、低木や竹を適度に整理して冬の林床に光があたるようにしたり、昔農家の方がやっていたやりかたに近い方法で行うことにしました。
2002年11月から毎月、第2土曜日の午前に市民(エコシティ志木、埼玉県生態系保護協会志木支部のメンバーや近隣の人たち) による手入れを始めました。志木市のアダプト制度に登録し、道具の貸し出し、保険加入は市都市整備課で行っています。
その他に、年1回程度、志木おやこ劇場などと協力して「斜面 林の手入れとお楽しみ会」も開催しています。

 西原斜面林はお宝いっぱいだよ!

斜面林には、クヌギやコブシ、ケヤキ、ムクノキ、コクサギなどの木や野草、シジュウカラやオナガ、コゲラなどの野鳥がたくさん生息しています。みんなが遊びに来るのを待ってるよ。

↓斜面林の中。下の写真をクリックすると拡大します

 

  

 

「せど湧水」
「昔このあたりに飲み水に使っていた池があった」 という地主さんのことばを頼りに、 1999年、志木市環境教育推進員の集いの メンバーが中心になって掘り、湧き水を復活させました。
1973(昭和48)年6月、水道がひかれるまでここに飲料水用の池がありました。湧水の名前の「背戸(せど)」は地主さんの屋号からもらいました。
水量は少なく、渇水が続くとすぐに地下水位が下がり水が流れなくなります=上右の写 真(04/2/14)。

「鎌倉街道跡」
鎌倉時代になり鎌倉と諸国を結ぶ道路として整備されたのが鎌倉街道です。
埼玉県内の有名な鎌倉街道には、信濃追分から高崎、菅谷(嵐山町)、小手指、府中、鎌倉へつながる上つ道と、奥州から宇都宮、岩槻、川口、板橋、世田谷とつながる中つ道があります。
志木市内を通る鎌倉街道は、上つ道(府中)と中つ道(大宮方面)を結ぶバイパスとしての役割を持っていましたが、時代によりそのコースも変わっています。

「塚の山古墳」
高さ約3m、径6〜7mの小円墳。かつてこのあたりは字大塚・二塚・稲荷山と呼ばれ数基の古墳群がありましたが、現在残っているのはこの1基のみです。しかし、以前行われた予備調査によると遺体や遺物の埋葬された痕跡がないので、信仰のために築かれた塚か、野火止用水開削時の測量 のための塚かとも考えられています。

「水神様」
西原斜面林は、志木市幸町の武蔵野台地と、志木ニュータウンがある柳瀬川低地の境に位 置し、湧き水が豊富でした。この湧き水は貴重な飲み水として、また農業用水として生活に欠かせないものでした。水と子孫の繁栄を願う水神様には今でもお供えが絶えず新しい注連縄が飾られています。

「ふかふか道」
2003年3月の「斜面林の手入れとお楽しみ会」で子どもたちが散策路をつくりました。
落ち葉の道はほんとにふかふかで気持ちいいよ!

「フクロウの巣箱」
2001年1月、斜面林に雪が降った朝「いたばし野鳥クラブ」の栗林さんの協力を得て、フクロウ用の巣箱を2個かけました。
「オオコノハズクかアオバズク、もしくはフクロウが、5年後には入るよ」栗林さんのことばを信じて待ってます。見つけた方はご一報下さい!!

「手入れ作業」
毎月第2土曜日、10時〜12時に手入れ作業を行っています。
林の日だまりの中で一汗かいたあとのビールはうまい!

「道路建設中」
斜面林の保全は決まりましたが、東武東上線沿いに道路(幅7.5m)が建設中です。
これにより約700m2ほどの林(約70種類の植物、周囲70cm以上の樹木(周囲225cm、高さ33mのケヤキなど)23本などがあった=02/6/8調査)がなくなりました。
←04/2/14

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